意味
退職の意思を伝えると、上司や人事から「条件を見直すので残ってほしい」と言われることがあります。これがcounterofferです。昇給だけでなく、昇進や新しい役職、担当範囲の拡大、「今後この分野に投資する」という約束がセットで示されることも珍しくありません。
面接・オファーでこう使われる
外資系の最終面接やオファーの段階で、「現職から引き留められたらどうしますか」と聞かれることがあります。会社は、内定を出しても入社しないリスクを測っています。
- 転職を考えた理由を、自分の言葉で言えるようにしておく。 年収以外の理由(キャリアの停滞、上司との関係、会社の方向性)が明確な人ほど、引き留めに揺れにくいと見られます。
- 迷いが生じたら、承諾する前に伝える。 新しい会社やリクルーターに、引き留めを受けた時点で率直に相談するのが誠実な対応です。
日本での扱い
日本では、退職の申し出が感情的に重い出来事になりがちです。上司の落胆や同僚の驚き、「ここでは足りなかったのか」という無言の問いかけが、金額以上の圧力になります。また、正式な契約前であれば、引き留めを受け入れて残っても、業界内での評判が傷つくことはあまりありません。そのため、迷う人が多いのです。
書類の違いも知っておきましょう。「退職願」は退職を願い出るもので、会社が受理するまでは撤回できる余地があり、引き留めの話はこの段階で起きやすくなります。「退職届」は一方的な通知で、会社に届けば原則として撤回できません。期間の定めのない雇用であれば、民法上は申し出から2週間で退職でき、会社が拒むことはできません。
例文
My manager has offered me a promotion to stay, but the reasons I started looking haven't changed, so I've declined it.
上司から昇進を条件に残るよう言われましたが、転職を考えた理由は変わっていないので、お断りしました。
注意点
引き留めを受け入れた人の多くが、1年ほどのうちに結局辞めていきます。昇給で給与は変わっても、転職を考えるきっかけになった問題は残るからです。また、転職先のオファーを現職との交渉材料にだけ使うと、狭い業界では信頼を失います。動くかどうかは、退職を伝える前に決めておきましょう。