意味

escalateは本来「段階的に上げる」という意味です。職場では、問題を上の階層に持ち上げて判断を仰ぐことを指します。「I'll escalate this to my manager」は「この件は上司に上げます」です。

対象になるのは、期限に間に合わない、他部署が動かない、予算や権限が足りない、顧客の不満が大きくなっている、といった、自分の手には負えない状況です。

社内でこう使われる

  • 早めが原則。 問題が分かった時点で上げることが評価されます。期限の前日に「間に合いません」と伝えるのは、外資系では最も避けるべき形です。
  • 解決案とセットで。 「何が起きていて、何が必要で、どんな選択肢があるか」をまとめて上げるのが良いescalationです。
  • 報告ラインに注意。 solid lineとdotted lineの上司がいる場合、どちらに先に上げるべきかを決めておくと混乱を避けられます。

日系企業との違い

escalateの考え方は報連相の「相談」にかなり近く、日系企業出身の方にもなじみやすいものです。違いは、日本では問題を上げるのは本人の力不足と受け取られることを恐れ、自分で何とかしようと抱え込む傾向がある点です。

外資系では、escalationは失敗ではなく、仕事を前に進める手段と見なされます。一方で、他部署の担当者を飛び越えていきなりその上司に問題を上げると、日本でも外資系でも関係がこじれます。まず本人に伝え、それでも動かない場合に上げる、という順番は万国共通です。

例文

If legal can't sign off by Friday, I'll need to escalate this to the Japan president. The client deadline is fixed.

金曜日までに法務の承認が得られなければ、日本法人の社長に上げる必要があります。顧客の期限は動かせません。

注意点

escalateする前に、相手に「このままだと上に上げることになります」と一言伝えておくと、関係を損ねずに済みます。日本語の職場では、事前の一言があるかないかで受け止め方が大きく変わります。