意味
外資系企業の雇用契約や退職時の誓約書には、「退職後12か月間は、当社と競合する事業に従事しない」といった条項が入っていることがあります。目的は、営業秘密や顧客関係が競合に流れるのを防ぐことです。
退職時に、改めて競業避止の誓約書への署名を求められることもあります。
面接・オファーでこう使われる
- 転職先から聞かれる。 同業への転職では、「現職の契約に競業避止の条項はありますか」と確認されます。正確に答えられるよう、現職の契約書と誓約書を読み返しておきましょう。
- 新しい会社の契約にも入っている。 オファーレターや雇用契約に競業避止条項があれば、期間と対象の範囲を確認してください。
- garden leaveと組み合わされることがある。 退職前の出社しない期間が、実質的に競業を防ぐ期間として使われる場合があります。
日本での扱い
日本では、憲法が職業選択の自由を保障していることから、退職後の競業避止義務は、合理的な範囲でのみ有効と判断される傾向があります。裁判例では、守るべき会社の利益があるか、従業員の地位や職務、制限の期間、地域や職種の範囲、そして代償措置(手当や高い報酬など)の有無が、総合的に考慮されています。
経済産業省がまとめた資料では、制限期間が1年以内のものは肯定的に判断される例が多いとされる一方、長期間のものは否定されやすいとされています。ただし、個別の事情によって結論は変わります。「署名したから必ず無効」「署名したから必ず有効」のどちらでもありません。
例文
My current contract has a 12-month non-compete, but it only covers direct competitors in the same product line.
現職の契約には12か月の競業避止条項がありますが、対象は同じ製品分野の直接の競合他社に限られています。
注意点
条項の有効性を自分で判断して転職を進めるのは危険です。同業への転職で条項が気になる場合は、転職先の人事に相談し、必要に応じて弁護士の意見を聞いてください。また、競業避止とは別に、営業秘密の持ち出しは不正競争防止法で禁じられています。退職時に資料を持ち出さないことが、最大のリスク対策です。