意味

株式報酬は、付与されてもすぐに自分のものにはなりません。「4年間で毎年25%ずつ」のように、時間の経過とともに少しずつ確定していきます。この確定のスケジュールがvesting scheduleです。

Cliffは、その最初の段階に設けられる「待機期間」です。よくある設計は「1年のcliff、その後は毎月または四半期ごとに確定」で、入社から1年以内に辞めると何も受け取れませんが、1年たった時点で最初の25%がまとめて確定します。業績目標の達成を条件にするもの(performance vesting)もあります。

面接・オファーでこう使われる

  • 確定日と入社日の関係を確認する。 年に一度、決まった日に確定する会社では、入社のタイミングで最初の確定が数か月ずれることがあります。
  • 退職時・解雇時の扱いを聞く。 自己都合退職なら未確定分は失われるのが一般的です。会社都合の場合や、会社が買収された場合に前倒しで確定する(acceleration)規定があるかも確認しましょう。
  • 現職の確定日を書き出す。 転職によって失う未確定分は、次の会社との交渉材料になります。

日系企業との違い

日系企業では株式報酬が少ないため、vestingという考え方になじみがない人が多いでしょう。ただ、似た仕組みはあります。退職金です。退職金は勤続年数とともに積み上がり、自己都合で早く辞めると減額されることが多い点で、長く勤めるほど確定していく報酬だと言えます。

違いは、vestingが数年単位で区切られ、確定した分は退職しても失われないことです。日系の退職金は数十年かけて積み上がり、途中で辞めると大きく目減りします。どちらも「辞めにくくする仕組み」ですが、時間軸が違います。

例文

The first 25% vests on your one-year anniversary, and the rest vests quarterly after that.

最初の25%は入社1周年に確定し、残りはその後四半期ごとに確定します。

注意点

退職日を決める前に、次の確定日を必ず確認してください。数週間の違いで、数百万円分の株式を失うことがあります。ただし、確定日を待つために入社を何か月も遅らせると、オファーそのものに影響することもあります。